鋼材の種類　前回からの続き　②

2024.03.19

・SK3 は、油焼入れタイプの汎用的な炭素工具鋼です。
球状化焼きなましを適切に施しており、被削性、焼入性などが良好です。
焼入性（深焼き性）がよく、安定的な焼入、焼戻し処理が行えます。
被加工材の案内や定規や、数の少ない製品の曲げ型などに使用します。

・SKS3は、油焼入れタイプの汎用的な合金工具鋼です。同じ炭素量のSK材と
比較して、焼入れの変形が半分以下とされています。　SKD11には劣りますが
SKD11よりSKS3の方が低コストであり経済的であるため、多くの用途で使用
されています。

SK3とSKS3は似ている名前ですが、SK3とSKS3は全く異なる鋼種です。
SK3は合金工具鋼ではなく炭素工具鋼です。炭素工具鋼は一般に焼入れ性が
小さく、耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱性に欠けるため、使用目的に応じた
特性を付加するために各種元素を添加したのが合金工具鋼（SKS3等）です。

SK3より焼入性（深焼き性）がよく、より安定的な焼入れ、焼き戻し処理が
行えます。

・適しているもの
　耐摩耗性に優れていることからゲージ、シャー刃、プレス金型での
　使用に適している。

次回は　SKD11について投稿致します

新米女将鉄子: どうも川浦鉄子と申します。あたくしは、型屋には無縁なお仕事をしてまいりましたが、ご縁があり型屋に嫁ぎ金属に触れる日々を過ごしております。新しい発見ばかりで毎日楽しく過ごしながらプレス金型などについてご紹介してまいります