プレス・金型コラム 新米女将 鉄子の部屋
2024.04.10

鋼材の種類 前回からの続き③

今回も前回からの続き「鋼材の種類 前回からの続き」の投稿です。

SKD11とは、クロムやモリブデン、バナジウムといった元素が炭素工具鋼に
添加されている合金工具鋼であり、JIS規格によって定義されている鋼材の一つです。
また、冷間金型用の鋼材として「ダイス鋼」と呼ばれることもあります。

「SKD11」の「SKD」は「Steel Kougu Dice」の略であり、「Dice」は日本語で
「金型」を意味しています。

冷間金型用の鋼材として一般的な素材であり、鉄鋼メーカーによって異なる商品名で相当
材が市販されています。 また、SKD11を発展させた合金工具鋼も色々と存在して
幅広く活用されていることが特徴です。

SKD11は熱処理によって強度や硬度、耐摩耗性を高めることが可能であり、金型の他にも
治具や金属刃物、ゲージの材料などに活用されています。
また、SKD11は耐摩耗性に優れている鋼材であり、熱処理によって生じる歪みが少なく、
高硬度を得やすいことがメリットです。そのため、高負荷がかかる環境でも正確な形状を
維持しなければならないプレス用金型の材料として使われています。

その反面、切削加工性が悪く、加工しにくいことがデメリットです。切削加工だけで
なく、その他の加工でも理想通りの加工には相応のスキルや技術環境が求められ
SKD11を使った加工を叶えるためには少々コツがいるようです。

次回は、「ハイス鋼」、「熱処理」について投稿いたします。
次回も宜しくお願い致します。

PROFILE

新米女将 鉄子
新米女将 鉄子
どうも川浦鉄子と申します。あたくしは、型屋には無縁なお仕事をしてまいりましたが、ご縁があり型屋に嫁ぎ金属に触れる日々を過ごしております。新しい発見ばかりで毎日楽しく過ごしながらプレス金型などについてご紹介してまいります
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